オカルト板や都市伝説系のような答えがない話が好きな人にオススメの本

私はホラーとグロテスクなものは苦手ですが、都市伝説系のまとめを読むのが好きでよくオカルト板系をのぞいています。

(きさらぎ駅も好きでした。怖すぎて全部読んでませんが)

最近特にこれは!!!と思ったものは

某宗派の僧侶なんですが奇妙でゾッとする恐ろしいご依頼を受けました(再掲) : おうまがタイムズ

もちろん頭のどこかで創作である、ということはおいています。

こういった話が好きな方はいわゆる『Wikipedia小説』というものにも興味があるかと思いますので、こちらもオススメです。

三大読ませるWikipedia記事として「三毛別羆事件」「岡田更生館事件」「地方病」が話題に→みんなのオススメ記事が集まる - Togetter

 

私は基本ビビリなので、昼間によむことが多いです。さらにいうと、夏のグッタリした暑さだったり、眠くてしにそうなときに読むことも多いです。

またこういった話は答えがなく、最後オチがないことも多いですね。

そこで最後モヤモヤしてしまう話が大好きなあなたにオススメな本を紹介したいと思います。

つけびの村  噂が5人を殺したのか?
 

 

実際の事件について取材をしたりしてまとめるのがルポライター

ルポ、というのが詳しくどういうものかあなたはしっていますか?

ルポ ライター [3] 〔和 フランス reportage+英 writer〕 主に社会的事件や事象を、現地や関係者間に取材して記事にまとめあげる人。

個人的にはよく裁判の傍聴席にいて記事をかきあげたりする人のイメージではないでしょうか。

私ははじめてルポというジャンルの本を手にとったような気がします。

とても興味深かったので、なんだかこのジャンルを知らなかったなんて、ちょっと損していた気分。

ただ社会的事件や事象をもとにしているなら関わった人たちも当然いらっしゃるわけでして、きちんとそういった配慮があるものが好ましいですよね。

私も決して事件に関わって亡くなった方を面白がったり、加害者をかばったりする意図はありません。

こういう話題に興味をもつ理由の1つに「自分にも起こるかもしれない」という怖さと、「あるある…こういうこと」という共感性をもつからです。

『つけ火の村』では、きちんと加害者と被害者両方にインタビューされているところもよかったです。

まあもっともそれで結論がでないのも、とってもよくある話なんですけどね…

『実際の事件をもとにした』ことよりも、『事件が起こってしまったそもそもの原因』を文章化したことがポイントが高いのです。

『つけ火の村』は、2013年に発生した事件を取材したものです。

山口連続殺人放火事件 - Wikipedia

ですが実際に発生した事件をもとにした、ということよりも『閉鎖的な田舎で”よく”あることを文章化した』ことがポイントが高いと私は感じました。

私も北陸の超田舎出身なので、この本をよんでいて思わず「わかるわかる…」と思わず声がでてしまいました。

例えば、

・窃盗事件が起きているのに誰も警察に届けない

・人の噂話が大好きなのに、実際にそれが本当なのか誰も確かめない

・とにかく変化を嫌う風土

特に1番上はヤバいなって思いますよね。

でも実際に私の実家でもこの本のなかでも起きていることなんです。

田舎にいると警察に届けること自体が半端なく負担なので、誰も届けようとはしないんです。(近くに警察がいない、近所で噂になる等々…)

これらを都会からきた人が取材した上で文章化したということが、貴重なんです。

私も地元のことを書いてもいいのかもしれませんが、なんというか多くの人の共感は得られないと思います。

なぜなら今の日本ではいわゆる都会に住んでいる人が圧倒的に多く、私やこの事件のもとになった地域出身レベルの人が圧倒的に少ないからです。

だからこそこの高橋さんの視点でかかれた文章が共感されやすいのかな、と推測します。私も読んでいて「あれってやっぱり異常なんだ」と思いましたしね。

※ちなみに私の実家がある田舎も『夜這いがあった』と噂をききます。ただし、うちの祖母にきいたところ『ないない』と言われたので嘘でしょうね。一体どこからのネタなのか…。

上であげたようなことが日常茶飯事でおきるので、田舎出身の人ほど

『田舎はやめとけ』『陰湿だ』

ということはよくネットでもききますけど、

・どうして田舎はやめておいたほうがいいのか

・陰湿だといわれる具体例

については時系列をだして登場人物をだして超詳細には語っていることはほぼありません。

田舎の陰湿さはいっときだけのものではなく、何十年後かにフラグを回収することもありますので。

私も「田舎はやめとけ」「陰湿だ」とはいいますが、わざわざ文章化しようとは思いません。

なぜなら日常ですし、超面倒だからです。

なのでこの本は取材まで何度も行って調べられていますし、登場人物の解説などもわかりやすくて貴重だなと思います。 

さいごに

著者の高橋さんが「つけ火の村」をnoteで途中まで無料公開されています。

興味をもたれたら読んでみてください。

ルポ「つけびの村」01/06 〜山口連続放火殺人事件の因縁を追う〜|tk84yuki|note

ちなみに最後まで読みたい!と思ったら、その後の追記がある書籍のほうがオススメですよ。

どうして著者の高橋さんがいったんこの原稿をかきあげたあと寝かせていたのか、それについても作中であきらかになっています。

特に取材をされた時期の梅雨ぐらい~夏のうっそうとした森のなかで読むとさらに怖いかもしれません。

高橋さんの田舎の描写にリアルさを感じます。

私は真っ昼間に布団をかぶりながら一気に読んでしまいましたけどね。