「任天堂はすごい」
というのは恐らく今の任天堂の勢い&ゲームが大好きな人ならわかるでしょう。
ただ具体的にどうすごいのでしょうか?
色々あると思いますが、そのうちの1つに
人をつい動かしてしまうゲームデザイン
があります。
あなたはスーパーマリオの遊び方を誰かに習ったことはありますか?
おそらくゲームをプレイしてすぐ遊べたのでは。
これって今考えるとすっごいことですよね。
今のゲームというかほとんどのゲームは最初の1時間近くはチュートリアルに費やします。
でもスーパーマリオはそういうものはありません。
解説が一切ないのに、プレイできてしまう。
これは優れたゲームデザインあってこそ、成り立つものでしょう。
”つい”プレイしてしまう、ゲームデザインっていったいどんなしくみがあるのでしょうか。
元・任天堂の社員、玉樹真一郎さんがその”つい”やってしまうゲームデザインについて解説してくれる本が去年の夏出版されました。
私たちの脳は、いつでも仮説をたてて成功をしたがっている
突然ですがここで問題です。
問:下の○にあてはまる漢字を頭に浮かべてみてください。
大多数の人が正解するのではないかと思います。
というより私が問題を出す前に答えが浮かんでいたのでは?
それが、人の行動を変える1番簡単な方法なんです。
”つい”思い浮かべてしまったでしょう?
シンプルで簡単であるものは、人は勝手に解いてしまうもの。
今あなたがやってしまったように。
人を動かすのは”ついやってみたら”→”できた!”という成功体験です。
つまり、仮説→成功をゲームデザインでスーパーマリオはくりかえし私達に投げかけてくるのです。
先ほどの徳川家康のように、何もしなくてもプレイヤーが仮説をたてて、成功体験で『ゲームって楽しい!!』と感じさせるしくみをこれでもか、と仕掛けているのです。
ああ、やばい任天堂。
任天堂のゲームが好きだったら一回は目を通してほしい本
任天堂のゲームデザインはこういったからくりのもと設計されているのです。
「あれもこれも全部任天堂のしわざだったのか」と愕然とするかも(笑)
この本を読めばスーパーマリオも同じ人間が作ったとは思えないぐらい設計をされていることがわかります。
また『おわりに』で玉樹さんがおっしゃられていますが、この本にかかれたテクニックは”ほんの一部”だそうです。
恐るべし、任天堂。
注意
一応本のなかでもかいてありますが、ねんのため引用させてもらうと
本書の内容は著者独自の考察であり、本書で登場するゲームのメーカー及び製作者の見解とは異なるものです。
とのこと。
この本にかいてあることはあくまで玉樹さんの考えであることは頭において読みすすめると楽しいかもしれませんね。
さいごに
この本で紹介されているゲームは
- スーパーマリオ
- ドラゴンクエスト
- 風ノ旅ビト
- ラストオブアス
ゲームが大好き!と自称している人ならこのなかのどれかはやったことがあるはず。
上記であげたゲームを詳しく解説しているので、”人を動かしたい”という目標がない人でもサラッとよみあげることができます。
またゲームデザイナーさんの視点もこの本を通して解説させていますので、知り合いにゲームデザイナーさんがいない方はよんでみては。
参考
著者の玉樹さんが顔出しで取材を受けています。
▶社長が訊く Wii プロジェクト - Vol.3 Wii チャンネル編 - 任天堂