『夫婦ゲンカで男はなぜ黙るのか』読んだらかなり参考になったので紹介します。【書籍レビュー】
先日、夫婦ゲンカをした。
年に何回か起こることではあるものの、私はそのたびに激しい自己嫌悪にさいなまれる。
なぜかというと、理由は大きくわけて2つ。
その1は夫が急に黙ってしまうからだ。
もちろんふてくされるというわけではない。
先ほどまで普通に会話していたのに、ケンカの内容について触れると急にトーンダウンして黙ってしまうのだ。
もしかしたら私の態度が悪かったのか、とできるかぎり優しく質問してもダメ。
だが黙っていてはどうしてその行動をしたのかわからない。
私の質問の仕方が悪いのかもしれない…と落ちこんでしまうのだ。
夫本人にもきいても「なぜ自分が黙ってしまうのかわからない」とのこと。
その2はできる限り夫婦ゲンカをしたくないと思っているのに、あまりに黙っているので私の次第に最終的に言葉が強くなってしまうのだ。
私が早く夫婦ゲンカを終わらせたいと思っているのに、夫が黙ってしまうので先に進まないのだ。
夫には夫の価値観があるのはわかっているので、それを尊重するためには夫の考えを教えてくれないとわからない。
なのに夫は黙ってしまう。
頭をめちゃくちゃに抱えた末にたどり着いたのが今回紹介する本、
『夫婦ゲンカで男はなぜ黙るのか』
である。
2011年に発行された本なので、参考程度に読んでみたのだが今の私に必要な本でした。私はこの本を読んで少なくとも夫婦ゲンカについてかなり認識が改められました。
この本はこんな人にオススメ
- 離婚するまでとはいかないがときどき夫婦ゲンカがある人
- 夫婦ゲンカで疲れてしまう人
- 夫婦ゲンカで夫が黙ってしまう人
この3つの人にオススメ。
ただしそもそも夫が話し合う気がないとなかなか難しいところがあるので、そこらへんの見極めは必要です。
あと子どもがいたら今すぐは参考にならないと思います。私が子なしで今心に余裕があるからこうやって考えることができています。
人を選ぶ本ですが、必要な人には必要な本です。
書籍レビュー
夫婦ゲンカでなぜ夫が黙ってしまうのか
今回レビューしている『夫婦ゲンカで男はなぜ黙るのか』によると、
- ストレスの研究によると女性より男性のほうが負担が大きい。
-
男性は一度興奮状態になるとしばらくその状態が続く
それゆえに男性はケンカすると黙る傾向がある。らしい。
ほかにも興味深いことが紹介されているので、続きが気になる方はぜひP186から読んでみてほしい。
夫婦ゲンカで黙ってしまうと健康に影響がないのが夫だった
さらに面白い研究がこの本では紹介されている。
4000人の男女を対象にした研究で、配偶者とケンカをするときに感情を出すか、抑えるかという質問をしたところ男性では3人に1人、女性は4人に1人が感情をおさえると回答していた。
その後の10年間の研究で、感情をおさえると回答した男性では健康に関してはとくに影響がなかった。
が、感情をおさえると回答した女性ではおさえないと回答した女性に比べて死亡率が4倍だった。
(P139)
これは非常に面白い研究ではないだろうか。感情をおさえた女性は死亡率があがるのに、男性は特に影響がない。
ただ夫婦ゲンカをして男性にはまったく影響がないわけではない。それについての研究は次に紹介する。
夫婦ゲンカで大事なのは”ケンカの仕方”だった
ケンカケンカ、とはいうもののやはり、言葉遣いや態度が大きな影響をあたえることがわかった。
アメリカのユタ州で30年以上結婚している150組の夫婦を対象に『夫婦の議論の仕方が心臓に与えるリスク』について測定した研究がある。
すると男女問わず、議論の仕方が心臓病を導くリスクの強力な予報要素となることがわかった。
P140
ではどんなケンカの仕方がいいのか。残念ながらわかりやすくこの本では明言されていないが、『友好的なスタイル』で話し合いをすると妻の心臓病にかかるリスクが低下することはわかっている。
そのほかにも夫婦ゲンカについて面白いことがかかれているのでP140前後はぜひ読んでみてほしい。
夫婦ゲンカは悪いもの?
私は今まで『夫婦ゲンカ』は悪だと思ってきた。
「ケンカするとすっごく疲れるしできる限り衝突したくない…」
こう思っていたが、実際は違うようだ。
結婚を本当に長続きさせるには、お互いの意見の相違を理解し、短時間に有効かつ最小限のやり方で問題を解決する必要がある…
時おりけんかをすることは、決定的な決裂を招くことを防いで、長い目で見れば結婚生活の向上に役に立つ。
ジョン・ゴッドマンーー結婚はなぜ成功し、なぜ失敗するのか(未邦訳)
この部分を読んだとき『なるほど!』と思った。
これはアンガーマネジメントの本にも書いてあったのだが、
怒りは放置すると恨みに進化するので、できるかぎり怒りの感情を抱いたらすぐに小出しに発散するといい。
とのこと。
怒りは恨みに進化する、というのはすごく的を射た表現だと思う。
例えばあながた学生時代に仲間はずれにされたとしよう。あのときの理不尽な気持ちは、今でも覚えているだろう。あなたは大人になった今、仲間はずれにしてきた人たちを許せるだろうか。それが恨みだ。
もちろん理不尽な怒り方はダメだが、その怒りを放置するとのちのち厄介なことになる。おそらく溜め込む人ほど過去にあった相手の失敗をもちだすはずだ。
なぜならそのときに怒りをきちんと発散していないので、恨みに変化しているからだ。
今回紹介している『夫婦ゲンカで男はなぜ黙るのか』でも、
ときおりにでもケンカしている夫婦のほうが、ケンカをしない夫婦より離婚率は低い。
(P174)
と解説されている。
ある程度は夫婦ゲンカはあってもいいのだ。というより、避けられないものとしてとらえたほうがいい。
ただし暴力はもちろん論外、子どもがいたら要注意。
先ほど上のほうでも説明したように、ケンカの仕方は大事だ。もちろん暴力は論外だ。
私と夫は今子どもがいないから思いっきり自分のタイミングでできているが、子どもが生まれたらそうはいかないことを重々承知している。そのためにも今のうちにケンカをしておいて私と夫の価値観のすりあわせをしているといっても過言ではない。
(おかげでこの本にもたどりつけたわけである)
※もちろん子育てをしていると予想外のことはどうしても発生はしてしまうが、それでもやらないよりはマシだと考えている。
さらにいうなら親のケンカを目撃するだけでも子どもの脳のは縮んだりしてしまうことが最近の研究で明らかになっている。また驚くことに親の暴力よりも脳に影響があるのだ。
興味があったらぜひ読んでみてほしい。
だから私はできるだけ”口論”という形の夫婦ゲンカはあまりしたくない。
▼わかりやすいのが下のリンク先
▼詳しく解説している本はこちら。すごくタメになるのでオススメ。
大事なのは夫婦のケンカのルールを作ること
この本を通じて私が学んだのは、
夫婦ゲンカは”発生するもの”
夫婦ゲンカにおいてはルールを作る
ということだ。
今まで『夫婦ゲンカをしないのが最善』と思っていた私にとって衝撃的だった。確かに価値観の違う人間同士が暮らしているわけだから当然だ。
衝突ははじめから発生するものと考えると気が楽になる。
そのうえで夫婦ゲンカについてのルールを作るのはとても大事なことだと思う。
早速この本を夫に読ませてそのうえで色々話あっていこうと思う。
もちろん本にも書いてあるが、相手に何もかも同意してほしいと期待してはいけないことは頭にいれておかなくはならない(笑)
そのほかにこんなことがこの本でわかります。
そのほかにこの本ではこんなことも紹介されていた。
- 離婚率は年齢で変わる(P47)
- 浮気はある程度遺伝子の影響を受ける(P24)
- なぜ男のほうが浮気に走りやすいのか(P57)
知識欲のあるあなたなら絶対ワクワクします。
立ち読みするならこのページ!
今回の本題『夫婦ゲンカで男はなぜ黙るのか』については
- P139
- P184
で詳しく触れられているので気になる方はチェックしてみてください。
締め
夫は今回紹介した本の話をするとホッとした感じでした。本人もどうして自分が黙ってしまうのか苦しんでいたようなのでちょっとは楽になるといいなあ。
なぜケンカをしているときに夫が黙ってしまうのか全くわからなかったが、今回色々調べてみて夫だけじゃないことがわかってとてもスッキリした。
ちなみにグーグルで『夫 ケンカのとき黙る』とかで検索したのがきっかけ。
グーグルさんはなんでも知っている。助かった。
ちなみに夫婦ゲンカについてのルールぎめについては機会があったらまた記事にしようと思う。
追記
三連休は大掃除していました。
雪国なので外は大荒れだったんですけどね。
読書がはかどります。
ついにこれを開封するときが来ました。
すでに筋肉痛がすごいです。
今日はこの辺にしたいと思います。 ではまた。