「ポケモンを実写化したらどうなるだろう」
こういった疑問は持つものの、なかなか挑戦する人がいなかった”ポケモン実写”。
話は横道にそれるが、アメリカの金融会社TITLE MAXが2019年に発表した『メディアミックス(いろんなメディアで1つの作品を展開する手法)の世界売上ランキング』によると、以下のようなことがわかっている。
- ポケモン…約921億ドル(約10.1兆円)
- ハローキティ…約800億ドル
- プーさん…約750億ドル
- ミッキーマウス…約705億ドル
- スターウォーズ…約656億ドル
- アンパンマン…約602億ドル
- ディズニープリンセス…約451億ドル
※軒並み日本とアメリカのキャラクターに席巻されている。プーさんはイギリスらしい。しかしプーさんがあのミッキーに買っていると思うとすごいことだ。このランキング眺めていると面白いのでぜひ上においたリンクから眺めてみてほしい。
国家予算規模を稼ぎ出すポケモンというコンテンツの実写は、うまくいけば御の字、失敗したら総スカンをくらう、まさに諸刃の剣。
ついに挑戦したのが2019年に公開された『名探偵ピカチュウ(Pokémon Detective Pikachu)』。
私もピカチュウが実写になるときいたとき、本当に大丈夫か?と勝手に心配した。ソニックの実写の件もあったので、まったくピカチュウが別のキャラクターになるのでは…と思った。
Amazonプライムに10月下旬に追加されたのでついに見た。まさに恐る恐るといった感じで。
見た感想としては詳しくは下で語るが、さすがにポケモンの質感的なところはアレだった。が、エンタメの映画として考えるならとても感じはよかった。
金曜日の夜や深いことを考えたくないときにみる映画に最適なのでひきこもりの時期にぜひみてほしい。
あらすじ
ある日主人公ティムは、探偵をしている父・ハリーが事故で亡くなったという連絡を受ける。ポケモンと人が共存する街・ライムシティで父の部屋を訪れると1匹のピカチュウと出会う。なぜかピカチュウの声が聞こえるティム。しかも声はおっさんだった。
ピカチュウによると『何かがあって記憶喪失だが、ハリーのパートナーのピカチュウ』とのこと。
事故のはずなのにピカチュウが生きていることに疑問を抱いたティムはピカチュウとともに父を探し始める。
以下ネタバレ感想です。
ネタバレ感想
「もしポケモンが現実にいたら…」
「もしポケモンが現実にいたら楽しいのに」
これは誰でもポケモンをプレイしたら考えるであろう。私もそうだ。そんな夢を叶えるのが『名探偵ピカチュウ』だ。
1つの街でポケモンと人間が仲良く暮らす街…現実にあったら絶対地価は半端ないだろうなと思う。
いろんなポケモンがそれぞれの特徴を活かして働いている日常が垣間見えるのもこの映画の特徴である。
アニポケの設定もみれるのが熱い。
ドゴーム登場時、少し笑いました。
このようにただ見ていてもポケモンが大好きな大人なら年齢問わずに非常にワクワクする映画なのだ。
ひねりのない脚本だが、だからこそポケモンの世界をイメージできる。
ひねりのない脚本という表現をしたが、もちろん面白くないわけではない。割と見ていたら読める展開ではある。ただそれを考える間もないぐらいポケモンが生き生きと動いている。
読める展開だからこそポケモンの存在を堪能できる、といったほうが適切だと思う。これがもし複雑なストーリー展開・あっといわせるような結末だったら色々パニックを起こしていた。それこそ総スカンをおこしていたかもしれない。
まさに絶妙な難易度のストーリーだった。ある程度は面白く、でも難しくない設定で、でも他の映画とは違う展開で…絶妙な難易度のストーリーとはかなりさじ加減が難しいのでよくまとめたなあと思う。
おそらく昔からアニポケをみている人ならコジロウの声優さんがでてきた時点で展開を察するだろう。
ピカチュウがおっさんの声ということに衝撃を受けるが、慣れる。
最初はピカチュウがどうみてもおっさんの声なのでかなりの衝撃を受けるが、みていくうちに慣れていくから不思議だ。
見終わったころには『おっさんでよかった』と思えるはず。もし大谷育江さんのピカチュウだったら、「私のピカチュウはそんなこといわない」と感じただろう。
あの映画だけにいるピカチュウという個性が残って、いろんな人が抱いているピカチュウ像を壊さないですむ。ナイス采配。
アニポケ視聴者は吹替でみるのをオススメする
アニポケをあなたがみていたのなら吹替でみることをオススメする。
理由は色々あるが、おそらく最初のカラカラの声で笑ってしまうはずだ。
少なくとも私は笑った。
が、もちろん見終わったあとで字幕でも一通りみた。あるあるだが結構セリフが違う。
有名なしょぼしょぼピカチュウは一瞬しかない
しょぼしょぼピカチュウはこの映画の先行情報の時にめちゃくちゃTwitterとかでバズっていたのを覚えている。
が、しかしこのピカチュウは一瞬しかない。私は初見でみたとき見逃していた。
映画開始から1時間18分47秒ごろにみれるので、見逃した方はどうぞ。
そのほか気づいた細かい設定
あなたはお気づきになっただろうか。
初めてみた『リアル進化の石』
はじめてリアルな進化の石をみました。おそらく上の写真の左下にあるやつだと思うんですよね。
直前にイーブイがブースターに進化しています。
劇中に1回だけ登場するトゲピー
左の女性の腕のなかにトゲピーらしきなにかがいる。
うっすらと顔も見えるので、ぜひ一度みてほしい。
こういった映画の細かいところから監督の心意気というかやる気を感じた。
ポケモンの質感に個人的に『どうなの?』とは思った
唯一納得できなかったポケモンの質感。
これは賛否両論だろう。ここで書くのは私一個人の意見です。
リザードンの質感が納得いかなかった…
うううう…リザードン…トカゲじゃん…
リザード(トカゲ)だからしょうがないけど。
でもあの質感ってどっちかっていうとワニ…では…
映画に登場するポケモンの質感は下の動画で確認できる。
質感はたしかに納得がいかないところもあったけど、それでもロブ・レターマン監督なりにポケモンに対するリスペクトをたくさん感じたので全体的にはよかったです。
まとめ
まさに☆3.5映画というのにふさわしい映画だ。 だがポケモン愛に満ちた作品でもあるので、見終わった感想は爽やかな面白さが心に残っている。
ロブ・レターマン監督は続編も作る気のようなので次のポケモン映画も期待したい。
追記
しかし『探偵ピカチュウ』を通して感じたのは、知らないポケモンが増えたなあということ。
私はクリスタルから始めてルビサファで卒業した人間なので(アラサーの人はわかってくれると思う)、知らないポケモンがこんなにいるのか!と驚嘆した。
特にライムシティのこのポケモンには驚いた。
パンダじゃん!!!
時代は進んでいくんだなあ…
今日はこの辺にしたいと思います。 ではまた。