「この本はいい!」といろんな人にオススメされてきたが、なんとなく理由をつけて読まなかった本、『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』をようやく読んだ。
結論からいって
『読んでよかった』
と思った。
読む前は
「(現実で日本人が差別されているところをみると)気持ちが落ち込むのではないか」
と正直ビクビクしていた。
私は共感力が非常に強いので、特に自分と同じような境遇の人と自分を重ねてみてしまって落ちこむことが多い。
だからこういった情報は極力避けるようにしていた。
しかしこのままではいけないこともわかっていた。
理解しなければいけないと思うし、知ろうしなければと。
実際読んでみてちょっと落ちこむところはあった。
特に著者のブレイディみかこさんとアフリカ人女性のくだりはかなり考えさせられた。
それ以外は『知らなかった』と思わされることばかりだった。
やはり現実は知ろうとしなければ知ることはできないと感じた。
実際自分で外国に足を運んで体験するのが一番だとは思うが、私はそこまで興味がないのでこういったところから情報を得られるのはありがたいと思った。
あくまで一個人の体験というところは留意しなくてはならないが、とても参考になった。
表情の練習をするとは?
著者は失業率と非常に高い地域で保育士として働いており英国の幼児教育についても解説してくれている。
特に私は子どもたちに表情の練習をする場面が印象に残った。
赤ちゃんは家庭のなかで親の表情をみて感情を学んでいくらしい。
しかし貧困層ではそういったことをするのが難しい。
そのために表情の練習をして感情を読み取る力を保育園で育てている。
これは知らなかったが、私ももし子どもをもったら意識してやってみたいことである。
『逆では?』と感じることが多かった
私はこの本を読みながら『逆では?』と思うことばかりだった。
たとえば移民同士の差別が起きやすく、イギリスにずっと住んでいる人から受けるのではないこと。
私の勝手なイメージでイギリスにずっと住んでいる人にいじめられるのではないかと思っていたのだが、そうではないようだ。
そういったことの連続であらためて
「私は無知だなあ」
と思いしった。
多様性っていったいなんだろう。
私はこの本を読んで再び考えるようになった。
秀逸なアマゾンレビューを読んでほしい
私はアマゾンレビューも一通り目を通すようにしているのですが、この本は特にアマゾンレビューで面白いものがあったので2つ紹介したいと思います。
こんなに本に引き込まれたのは久しぶりでした。イギリス関連の本は多々ありますが、特に労働者階級の姿をここまで偏見なくそのままの姿を伝える文章には今までであったことがありません。私自身も長年イギリスに住んでいますが、イギリスの一面をここまでリアルに語った文章は初めてです。他の著書も是非読んでみたいです。
実際にイギリスに済んでいる方からも太鼓判を押されています。
次のレビューは私がこの本を読もうと思い立ったレビューです。
でも。。。皆さん一人一人に考えてみて欲しい。自分の子供が、人種差別にあって辛い思いをしてでも、人種問題に向き合って欲しいだろうか?それは人生に於いて「必要な」ことだろうか?できれば、そんなこととは無縁に生きて欲しいと願う親が殆どではないだろうか?勿論、それは私のように一度経験したから思うことなのかも知れない。でも、皆さんが一度イギリスに住んであからさまな人種差別にあったと仮定して(そして断言するが、イギリスに住んだ日本人なら誰でも必ず経験する)、同じことを子供にも敢えて経験して欲しいと思うだろうか?
(一部抜粋)
「イギリスってそんなに過酷なの?」
と思わずびっくりしてしまいました。
この方もイギリスに暮らしていた経験があり、それをふまえてのレビューなので説得力があります。
私は読み終えたあと、私もこのレビューの方のいっていることに同意だなあと思いました。
やはり著者と著者の息子はタフだなあと私も思います。
私だったら難しいですね。
この方のレビューはあくまで抜粋なのでぜひ全文読んでみてほしいです。
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締め
様々な人がオススメしていたように私もこの本をオススメしたいと思います。
そのうち2巻も読んでみたいですね。
今日はこの辺にしたいと思います。ではまた。
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