大人になって改めてみると尖った表現にめちゃくちゃ驚いた/ドラえもん のび太と雲の王国(1992)【映画レビュー】

映画『ドラえもん のび太の宇宙小戦争 2021』が2022年3月4日に公開された。

現在も続く悲しい世界情勢もあいまって様々なレビューをみかけた。

私は旧作のほうを子どものころに何度もみていて、そのときはあくまでアニメの話として受け止めていた。

それでも子ども心になんとなく伝わってくる恐怖はあった。

だからリメイクされた映画のほうもそういった感触なんだろうとなんとなく想像できた。

 

最近アマプラでドラえもん映画が再び入ったこともあり、過去のドラえもん映画を見直していた。

いくつかみたのだが、そのなかでも『ドラえもん のび太と雲の王国』は群を抜いて衝撃を受けた。

「あれ、こんなシーンあったっけ?」

「えっちょっとまって」

結構辛辣な表現が続くのだ。

この映画は子どものときは大好きな映画だったはずなのだが、後半話が難しくて理解していないことに気づいた。

あと今みても結構怖い。

検索ワードでも

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『トラウマ』

『ドラえもん 特攻』

と続く。

あとこの「雲の王国」はドラえもんが壊れてしまうので、絶望感がかなり強い。

大人になって見返すと気づくことはたくさんあるけれど、この映画は特に衝撃を受けた。

 

 

 

兵器も使うし、世界が滅ぶし、ドラえもんが死んだ!!!

映画の後半怒涛の展開だ。

この映画は地上に住んでいる人類をよく思わない天上人が大洪水を起こして地上を洗い流そうと考えていることが判明する。

偶然、未来の日本・大雨で大洪水という状態を知り『そうはさせない』と立ち上がるのび太とドラえもん。

考えに考えたすえにドラえもんは

「天上人が地上世界を流してしまうというなら、雲もどしガスを使う」

という考えに至る。

ここはとても有名なシーンなので知っている人も多いと思う。

雲もどしガスを使えは天上人が住んでいる雲が元の水蒸気になってしまうので、住むところがなくなってしまう。

のび太は「さすがにそれはひどい」というのだが、ドラえもんは「対等に話し合うにはこれしかない」という。

そして事態は最悪の方向に…

たしかに子ども作品なので最終的にはご都合主義といえばそうなのだが、大人になってからこの映画の後半をみているとなかなか笑えない展開になっている。

ドラえもんの作者、藤子・F・不二雄の思いをうまく展開に練り込んだ非常によくまとまった映画になっている。

ここまでのメッセージ性を込めた作品をよく100分にまとめている。

いやあ…本当にすごいなあドラえもん映画は。

数少ないリメイクされていない作品

この『雲の王国』はリメイクされていない作品だ。

でも映画をみるとなんとなく納得。

なんというか細かいことはわからないが、おそらく今はこの表現は難しいだろう。

そういった意味では稀有な作品かもしれない。

1番好きなのは雲の上に王国を作るシーン

私が子どものころ1番好きだったのは、雲の上に王国をつくるシーンだった。

これは好きな人はいるのではないかと思う。

ワクワクしたし、今でも楽しい気分になれる。

武田鉄矢の曲がこんなに大人になってから心にしみるなんて思いもしなかったよ。

締め

私がこうやってのんびり映画をみれたり生活を送れているのは平和だからであって、とても恵まれている。

もしかしたらつかの間の平和なのかもしれないが、今はこの時間を楽しみたいと思う。

世界平和ってとても大事なことなんだなあと思う2022年の春。

 

今日はこの辺にしたいと思います。ではまた。

これを書いた人

 

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