陽キャの主人公は絶対襲われても1回避けるから超人。『ハッピー・デス・デイ』レビュー

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ループものの作品は古今東西様々ありますが、この映画の前向きに(ある程度は仕方なく)ループを迎える主人公が新鮮に感じました。

「なんとか抜け出してやるうううう!!!」→そして死。の繰り返し。

一応映画のジャンルはホラー映画なのにホラー映画じゃない。まあかといってサスペンスでもないしスリラーでもないか。

シリアスなシーンも多めですがときにギャグちっくでカットも多く、飽きることなく最後まで視聴できました。

またAmazonプライムで良作映画を発掘できました。こういうシンプル系のサムネイルの映画はあたりが多い気がする。

この記事を書くまでがちで映画のタイトルと『ハッピーバースデイ』だと思ってました… 

ハッピー・デス・デイ (吹替版)

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  • 発売日: 2019/11/21
  • メディア: Prime Video
 

どういう人にオススメ?

  • ヒトコワ系なので心霊ホラーが苦手な人はオススメ
  • わりとあっけなく何回も人が死ぬので突然の死には要注意
  • ホラーエンタメがみたい人向け

ただなんでも理由が知りたい人は設定にちょっとモヤモヤするかも。頭をからっぽにしてみたい映画です。

あらすじ

陽キャの女子大学生が誕生日に殺され、その日の朝に戻るのでなんとかループから抜け出す映画です。

スッパリとあらすじがかけたのすごい。

 

 

では以下からネタバレ込みでの感想です。

ネタバレ感想

ストーリーやテーマについて思ったこと

はじめはめちゃくちゃ態度が悪い主人公が、ループをくりかえしてだんだん善良な人間になっていく王道の物語です。

が、こういう系の作品でいつも思うのが、

こういう不良ってループを何度も繰り返さないと態度をあらためないんだな

というやつです。

主人公が周りの人たちに対してかなり恨み買ってるんだろうな、というところからスタートするのでみてる側としてはハラハラドキドキが止まりません。そういう意味ではホラーかも。それゆえに最初は全員が怪しくみえてくる。結局主人公の素行の悪さも犯人が主人公を襲う原因でもありますしね…不倫…

でもなんだかんだで楽しく最後まで見れましたね。飽きない展開とハラハラ感が音楽やカットで伝わってきました。

あと今作のいいところは『ループしていることを他人にいえる』ことです。だいたいループしていることいえませんからね!ループもの=孤独との戦いみたいなところがあったので、誰かに相談できるのはよかったです。

脚本や演出について感じたこと

不穏なフラグの立て方がイイ!

意味深な視線、表情、カット、不倫関係、友人など色んなところに不穏なフラグがたっていましたね。そしてだいたいがさりげないものほど重要なフラグだったりしてついつい画面をみわたしてしまう。

まさかポスターのカップケーキがポイントだったなんて(笑)

死ぬシーンが痛そうでしんどい

死ぬシーンのバリエーションがありすぎてそれもよかったんですけど、さすがに後半になるとしんどそうでしたね。さすがに無限にループできるわけでなく身体とメンタルがやられていくのはわりとリアルでしたね。

ホラー映画というジャンルでありつつもギャグがよい

クスッというギャグがあって物語の緩急がついてよかったです。特にこういう犯人がおいかけてくるものってずっと緊張感は続きませんからね。ホッとするところがあるとメリハリがついてみやすいです。

ポスターのお面について

全く関係ないですがポスターにあるあのお面、マスターキートン7巻にでてくる『デビットホビット』を思い出しました。よくみるとまったく違うけどね。

ループの定番

ループものあるあるですが、

不良の主人公→ループする→ウソでしょ!→ループする→発狂する→ループする→絶望する→ループする→前向きになる→ループする→あがく→ループする→あがく2→ループする→やっと抜け出せた→ループする→こんどこそ終わり

こういう流れは定番ですね。

別作品になりますが、

最近だとリゼロもそうだったね。

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そもそも最初からループを受け入れられてるキャラのほうがすごいか。

こういうあるあるをどうアレンジするかが脚本家の腕の見せどころ、っていうやつでしょうか。

意味深なシーンの回収がないのが気になった

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ループ2周目のときのダニエルの顔が妙にアップになってたのが気になった

これ!この表情!なにかあったと思ったのに!

ちなみに1周目も同じ表情をしていますが、アップになっていませんでした。

なぜ何度もループするのか説明がないかと思ったが…

主人公がなぜループするのか説明がこの映画のなかではなく、すごく消化不良感は否めませんでした。

ですが…次作でちゃんと説明がありましたので次回作の『ハッピー・デス・デイ2U』もあわせてみてください。こちらも面白かったので感想記事を書きたいと思います。

太陽の角度に注目

これは口にするのも野暮かもしれませんが、一応同じ日の同じ時間にループしているはずなのに太陽の角度が違ったのが気になりました。

まあこれぐらいは撮影の都合上というところですよね。

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2周目のときは左側から日が差している

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3周目はほとんど日が落ちています

キャラクター&キャストについて

犯人からの攻撃をかならず1度避ける主人公が笑える

この映画の主人公はすごい回避力の持ち主です。それは笑ってしまうと思います。

犯人、主人公以外はだいたいワンパンで殺ってるのに。

そして犯人の〇〇はわからなかった!

みなさんは犯人の正体はわかりましたか?

私はわかりませんでした。ある程度予想はしていましたが、主人公の素行が悪いので周りの人から恨まれまくっているため「まあそういうもんだよな」っていう。

ってか医者のおじさんがだいたいの諸悪の根源だよね。これ。このおじさんが次回作『ハッピー・デス・デイ2U』でも響いています。

ウィキペディアによると、医者のおじさんの奥さんが犯人になる予定だったらしいのですが、試写会での超不評により今回のエンディングになったようです。私も奥さんが犯人だと思ってました。たしかにそれより絶対このエンディングのほうがいいです。

自暴自棄になりつつも死んで戻る主人公に拍手を。

ループする主人公は絶対に一度は自暴自棄になりますが、それでも何度も怖い死を迎えてもループから脱出しようとする根性が素晴らしかったです。

そういえば私、女性が主人公のループものってはじめてかも。

まとめ

ざっと感想を書いたつもりでしたが、結構多めに書いてしまいました。色々いいましたが、かなり面白かったです。

次回作『ハッピー・デス・デイ2U』とセットでぜひみてください。

追記

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地元の水族館にいってきました。

亀がかわいい。

今日はこの辺にしたいと思います。 ではまた。