エンディングがめちゃくちゃ印象的だった/ ローマの休日 原題:Roman Holiday(1953)【映画レビュー】

金曜ロードショーで録画していたのをようやくみた。

おそらくこの映画は

「みたことはないけど、名前だけは知っている」

という人が多いのではないか。

私もその1人。

オードリーといえばガンダムUCががでてくる。

もっともその元ネタがコレなのだが…

 

見終わった感想としては

古い映画なので演出としては古いものがたくさんあるが、それでも心に訴えかけてくるポイントは随所に盛り込まれているのでみて損するものではなかった

という感じである。

つまり私のなかではおおむね高評価であった。

なんせ白黒映画をみようと思ったのは

  • サイコ
  • 何がジェーンに起ったか?

以来だった。

この2つをみようと思ったのは単純にサイコスリラーが好きだからだ。

しかし私は恋愛映画が苦手なのでどんなに名作だといわれても見る気がおきなかった。

恋愛ジャンル特有のわざとらしい演技があまりすきではない。

恋愛ドラマや映画が好きな人がいたら申し訳ない。

 

しかしこの映画は私が危惧していたようなものではなかった。

見終わってなぜこの映画が長年人々を魅了しているのはなんとなく感じることができた。

そりゃ最近の映画のほうがカラーだし派手だし脚本も凝ってて好きなのだが、比較するのも野暮というものだろう。

 

今回の吹替の声優さんはほんとに豪華だった。

特にアン王女役は早見沙織さんということでとても期待していたら、やはりいい演技をされていた。

ただどうしてもレオナ姫が何度も顔を覗かせていて個人的に笑ってしまった。これはダイの大冒険をみている人じゃないとわからないと思う。

 

Amazonプライムにあったのでリンクを載せておく。

 

 

 

ローマの休日のタイトルの意味

この記事をかくにあたってローマの休日について調べていたらとあることがきになった。

原題が『Roman Holiday』であることだ。

直訳するとローマ人の休日だ。

映画の主役のアン王女はローマ人ではないし、相手役のジョーもそうだ。

いったい誰のことをさすかと思ったら、これは英語の慣用句で意味は

野蛮を特徴とする見せ物[論争];他人を苦しめて得る利益[楽しみ](◆古代ローマの娯楽であった奴隷の切り合いに由来)

とのこと。

dictionary.goo.ne.jp

とどのつまりは『自分たちさえよかったら他の人が苦しもうがどうでもいいよね』ということ。

アン王女のネタを高額で取引しようとたくらんでいたジョー。

自由な生活を送ってみたかったアン王女。

主にこの2人の「Roman Holiday」を映画にしたのだろう。

だが最終的にはお互いはお互いの道を選んで歩いていく。

後ろ髪をひかれながらも自分の意思で。

そのスッパリさっぱりさが余計この恋愛の儚さを演出しているのだろう。

まあかっこいいよね、あれは。

 

単純にこの映画を作ったときにハリウッドで起きていた政治問題を皮肉もこめているのだろうが…詳しくはいろんな人が言及しているので書かない。

エンディングの演出がすごかった

今にもアン王女が来るんじゃないか、とソワソワしてしまうあのエンディング。

まさにみている側もジョーと同じ感想だったに違いない。

でも彼女はこない。

最後のなんともいえないジョーの表情がまたいい感じ。

みていてしんみりしてしまった

この映画をみながら何度も思ってしまったのが、

「この映画にでている人、ほとんどが亡くなっているんだよなあ」

ということ。

子役の人はかろうじて生きているかもしれないけど、主要の人物たちはおそらく全員。

こうやって後世の人に自分の生き様を見せられる映画の役者という仕事はとてもすごい職業だなあと思った。

締め

古い映画というものは現代からは古臭く感じてしまうものも当然あるが、その映画にはまぎれもなく当時の人のキラキラした希望があふれているのだろうなと感じた。

これはサイコスリラー映画にはない点かもしれない。

もともと恋愛映画はあんまりみないのでみていない映画でしたが、今回みれてよかった。

 

今日はこの辺にしたいと思います。ではまた。

これを書いた人

 

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